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入学審査編


Q:海外の大学に入るための入学試験制度について教えて下さい。

A:日本の受験制度とは異なり、英語圏の国では、入学試験のような一斉に行われるテストはありません。合否は書類審査で決まります。ごく一部の大学では面接や電話でのインタビューを課す場合もありますが、一般的ではありません。書類審査においてもっとも重視されるのは、高校での成績で、次に英語力や財政能力、エッセイや推薦状などが考慮されます。


Q:高校の成績はどのくらいあれば、合格できるのですか?

A:大学や国によって異なります。一般的には、レベルの高い大学に出願するには、高い評定平均値が要求されますが、難関大学でなければ、通常は、5段階で3.0以上が合格の目安となっています。すでに日本で短大や大学に在学した場合には、短大・大学での成績も平均以上が目安になります。


Q:評定平均値がかなり低い場合には、大学進学は無理でしょうか?

A:国によっては、成績が平均を下回っていると進学が極めて難しい場合があります。一方でアメリカやオーストラリアでは、成績が低い場合でも交渉がきいたり、基礎学力が不足している人向けのプログラムなどが用意されているなど、進学の道が開かれています。


Q:すべての科目の評定平均値となるのですか?それとも主要科目だけですか?

A:数学や社会などの主要科目の他に、芸術や体育などその他の科目もすべて評価の対象になります。また最終学年のものだけでなく、1年次から出願時までの成績がすべて総合的に判断されます。


Q:レベルの高い進学校のため、良い成績をとるのは難しいのですが、考慮されますか?

A:残念ながら高校のレベルはあまり考慮されません。逆を言えば、日本でいわゆる偏差値が低いとされる高校に通っていたとしても、在学中の評定平均が良ければ、入学審査の際、高く評価されます。高校入学前の学力よりも、高校在学中に学力を身に付けたかどうかが審査のポイントになるといえます。


Q:英語がまったくしゃべれないのですが、本当に海外の大学に行けるのか不安です。

A:英語のスピーキングができないからといって進学を断念する必要はまったくありません。高校卒業までに習う、文法、読解力などの基礎英語力が身に付いていることが最も大切なことです。


Q:TOEFL とはどんな試験のことですか?

A:Test of English as a Foreign Language の略。英語を母国語としない人々の英語能力を判定する米国のETS(Educational Testing Service)が主催している世界規模のテストのことです。TOEFLスコアはアメリカやカナダをはじめ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドなど英語圏の大学で、英語能力の判断基準として採用しており、入学審査の際にスコアの提出が求められます。


Q:日本ではどのようにTOEFLを受験できますか?

A:東京、横浜、大阪の試験会場では、CBT方式(Computer-Based TOEFL Test)と呼ばれるコンピュータ形式のテストがほぼ毎日の様に試験が実施されています。北海道、宮城、広島、福岡、沖縄、石川、高知、宮崎などの地域では、PBT方式(Paper-Based TOEFL Test)と呼ばれる筆記形式のテストが不定期に実施されています。


Q:TOEFLは必ず受験しないといけませんか?

A:アメリカなど一部の国ではTOEFL のスコアなしでも学力さえ問題なければ、入学を許可する大学も存在します。しかし、TOEFL を受けずに留学することは、お勧めしません。なぜなら自分の英語力を知らずに留学すれば、きちんとした留学計画が立てられず、のちに時間的・金銭的に不都合が生じてくるでしょう。


Q:TOEFL はかなり難しいテストだと聞きました。どのように勉強したら良いでしょう?

A:TOEFLは、主にListening, Structure, Reading, Writingの4つのセクションに分かれています。Structure とReading については、まず高校で習ったことを徹底的に復習した後、TOEFL 用の演習問題に数多くこなします。Listening については、身近な英語番組や教材を活用して必ず毎日聴く習慣をつけるとともに、TOEFL用の演習問題にも取り組みます。Writingについては、独特のエッセイの書き方がありますので、Writing用の参考書を活用し、準備するのが良いでしょう。


Q:TOEFLのスコアが思うように伸びず悩んでいます。どうしたら良いでしょうか。

A:TOEFL のスコアが上がるのを待ちつづけていると、出願のタイミングを逃してしまうことがあります。その場合は、一部の大学が実施している条件付き入学制度を利用すると良いでしょう。条件付き入学制度とは、学力には問題ないが英語力が不足している留学生に対する特別措置。大学附属の英語コースに通い英語力が伸びてから学部に進学できるという条件がついた入学制度です。


Q:条件付き入学制度は良くないという話を聞きました。本当ですか?

A:一概にはいえません。条件付き入学制度には、メリット・デメリットがあります。まずメリットとしては、英語力が不足していても学力の面で実力通りの大学に入学することができる、附属英語コースで学部授業についていくためのスタディスキルが習得できる、などが挙げられます。逆にデメリットとしては、追加で学費がかかる、学部進学時期が定まらない、といったことがいえます。個人の事情に合わせて上手く活用したい制度です。


Q:大学附属英語コースとはどんなところですか?

A:まず大学附属英語コースは、日本の英会話スクールのようなところだと認識している人もいますが、それは誤りです。大学附属英語コースでは、学部授業についていくための英語力はもちろん、論文の書き方、リサーチの仕方、ノートの取り方、発表の仕方などを教えてくれます。ですからたとえ十分なTOEFLを持った人であっても、入学前に一定期間、大学附属英語コースで学ぶことは大変有意義なことです。学部に進学した後、きっとそこで学んだ経験が生きてくるはずです。


Q:英語コースから学部に進学できるまでどのくらいの期間がかかりますか?

A:人によって個人差があります。一般的には、3~6ヵ月程度といえます。学部に早く進学するためのポイントは、日本でできるだけ英語力をつけておくこと、英語コースで良い成績をおさめること、可能な限り日本人の少ない環境にいること、の3点だといえるでしょう。なお、例えば入学の半年前の願書提出時のTOEFLが入学基準に達していない場合でも、入学(渡米)の直前までに基準のTOEFLに達すれば、「条件付き」 を解除してくれる大学も多くありますので、願書提出後も引き続きTOEFLのスコアアップに努めれば、正式な学部入学が許可される場合も少なくありません。


Q:TOEFLを受けずに大学留学をすることは可能ですか?

A:アメリカのごく一部の大学では、TOEFLのスコアをまったく提出することなく入学を許可してくれる大学があります。しかし、だからとって入学後すぐに学部の授業を受けることができるとは限りません。到着後すぐに英語のテストが課され、英語力がないとみなされれば、条件付き入学と同じようにまずは大学附属の英語コースに通うことになります。どのくらい英語コースが必要になるか、その時点で判明するわけです。考えていたより時間も費用も必要になるかもしれません。留学の計画を立てる、自分の実力を知る、という意味で、TOEFLは必ず事前に受験しておきましょう。